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蛍光増白剤とは?働き・リスクと洗剤の見分け方

蛍光増白剤とは?働き・リスクと洗剤の見分け方
小林 正樹

蛍光増白剤とは?
働き・リスクと洗剤の見分け方

日常の洗濯に欠かせない洗剤の中には、「蛍光増白剤」が含まれていることがあります。

この成分は、衣類を白く見せる効果がある一方で、使用に伴うリスクや注意点も存在します。

この記事では、蛍光増白剤とは何か、その働きや効果、そして使用を控えたほうが良いケースなどについて詳しく解説します。

また、蛍光増白剤を含まない洗剤の見分け方やおすすめの洗剤もご紹介します。

蛍光増白剤とは?

蛍光増白剤(けいこうぞうはくざい)は、主に衣類をより白く見せるために使用される「蛍光染料」の一種。

衣類用洗剤や漂白剤に含まれることが多くあります。

白さを際立たせるために、ワイシャツに代表される一部の白物衣類の中には、製造工程で蛍光増白剤を使用。

清潔感のある真っ白な色合いに見えるように仕上げられています。
ちなみに、暗所においてワイシャツにブラックライトを当てると、「ワイシャツが光った!」という経験はありませんか?

それは蛍光増白剤によるもの。

しかし、製造工程で使われた蛍光増白剤は、着用や洗濯を繰り返すことで少しずつ徐々に落ちていきます。

そこで白さを保つために、蛍光増白剤を衣類用洗剤に入れられるケースが多々あります。

蛍光増白剤は、汚れを落とすものではなく、あくまでも白く仕上げるための添加物として使用されています。

白く見える理由

蛍光増白剤を使うと、なぜ白く見えるのでしょうか?

それは、蛍光増白剤でコーティングすることで、目には見えない「紫外線」を吸収し、目に見える青白い光に変換し発光させることで、見た目の白さが増すから。

青白い光は黄色みを消す働きもあり、衣類の黄ばみやくすみなどが目立たなくなり、白みが増すという効果も。

蛍光増白剤のメリット

蛍光増白剤は、文字通り「白いものをより白くする」という効果があります。

そのため、白さを大切にしたいワイシャツなどの白物衣類をまとめて洗濯する際など、白さを際立たせたい場合に便利です。

※蛍光増白剤は、多くの洗剤にあらかじめ入っていますが、蛍光増白剤単体としても販売されているため、衣類によって使い分けたい場合はそちらを使用することもおすすめです。

デメリットは?食品衛生法では使用禁止。

蛍光増白剤は身体には害はないとされています。

しかし、食品に直接触れる包装資材や、紙ナプキンなどへの使用は、食品衛生法によって禁止されていたり、医療器具のガーゼや包帯などにも蛍光増白剤は利用してはいけないとされています。

その他、下記のような点にも注意が必要です。

1)皮膚や環境への影響。

・敏感肌の人やアレルギー体質の人にとって、これが皮膚刺激やアレルギー反応を引き起こすことも
・赤ちゃんや小さな子供の肌は敏感なため、注意が必要
・分解されにくく、環境中に残留し蓄積する可能性も示唆されている
・洗濯排水を通じて河川や海に流れ込むと、生態系に悪影響を与える可能性も指摘されている

蛍光増白剤は添加物の一種で、本来は必要のないもの。

うまく付き合いながらの使用を心がけましょう。

参考:
「洗剤用蛍光増白剤の生分解性」片山倫子氏 (東京家政大学家政学部)
「紙製食品包装容器の蛍光物質溶出検査法について」宮川 孝氏他

2)濃い色の服への影響(色褪せ、色むら)

蛍光増白剤は“白さを増す”ため、度重なる洗濯によって、色あせたような見た目になる可能性があります。
(1回の使用ですぐに真っ白になることはありませんが、繰り返しの使用で増白剤が蓄積し色あせたように)

また染料として布製品を染めてしまいます。

そのため、コットンやリネンなどの天然繊維が持つ風合い・色合いが変わってしまう可能性も。

色あせやくたびれたような風合いに変わってしまう、というデメリットがあるため使用の際は注意しましょう。

加えて、蛍光増白剤入りの洗剤がよく溶けていない状態で衣類に付着した場合、部分的に白っぽくなってしまう場合があります。

蛍光増白剤にムラがあり、部分的に集中した結果、他の箇所に比べて白くなってしまうというケースです。

※このような場合、ブラックライト当てると、青白い光が強く出る場所、弱く出る場所が現れます。蛍光増白剤にムラが出たと考えられます。

蛍光増白剤は控えてほしい、ファクトリエのアイテム例

では、具体的にどんな衣類を洗濯する際に、蛍光増白剤を控えたほうが良いのでしょうか?

ここではファクトリエのアイテムを基にみていきます。

天然繊維を使用した衣類

リネン(麻)やコットン、レーヨン(木材パルプや綿などの天然繊維を原料)などの天然素材の衣類。

特に淡い色の天然繊維生地の場合、蛍光増白剤によって白度が増す一方、素材本来の淡い色合いが失われる可能性があります。

また風合い・触り心地もナチュラルなタッチが変化してしまう可能性があります。

例:リネンライクブラウス/綿麻ブレンド/ウォッシャブル
素材:ポリエステル79%、コットン14%、リネン7%

ブラックやネイビーなどの濃い色の衣類

ブラックや濃紺など濃い色の素材の衣類に蛍光増白剤を使用した場合、直ちに白くなるわけではありませんが、色あせしたように徐々に白っぽくなる可能性があります。

衣類は糸の段階や生地の段階で染められていますが、生地によっては経糸に(たていと)にホワイト、緯糸(よこいと)にネイビーを使用することで、絶妙な色合いを作り出しています。

蛍光増白剤入りの洗剤で洗うことによって、ホワイトの経糸がより白く見えてしまい、本来生地が放つ色合いが変化してしまう場合があります。

例:ウールリュクスなドレスシャツ
素材:ウール40%、ポリエステル45%、レーヨン(モダール)15%

「生成りだから安心」は間違い

染料で一切染められていない「生成り」。

天然繊維本来の風合いや色が魅力的ですが、一見ホワイトと同様に洗濯してしまうケースも。

蛍光増白剤は染料の一種です。そのため、生地の上から蛍光増白剤がコーティングされてしまい、生成り本来のナチュラルな風合いや色が失われる可能性があります。

例:倉敷帆布の2wayビッグトート/オフホワイト
素材:コットン 100% 8号帆布

ポリエステルやナイロンなど化学繊維100%以外は要注意

ポリエステルやナイロンなどの化学繊維は蛍光増白剤の影響を受けません。

そのため、化学繊維100%の衣類であれば蛍光増白剤入りの洗剤でも基本的に白っぽくなりにくくなっています。

しかし、オシャレ着アイテムの多くは、化学繊維の他、天然繊維が含まれているケースが多々あります。

そのため、「ポリエステルが入っているから問題ない」と考え、蛍光増白剤入り洗剤で洗うことは注意が必要です。

この服は蛍光増白剤はOK?NG?どこ見ればよい?

衣類のほとんどは洗濯絵表示が付いていますが、残念ながら「蛍光増白剤入り洗剤の使用を控えてください」を表す洗濯絵表示はありません。

しかし、衣類によっては、絵表示のほかにテキストで「取り扱いの注意」が書かれたタグが付けられている場合があり、そのタグに「蛍光増白剤入り洗剤の使用はお控えください」といった説明がされているケースも。

「取り扱いの注意タグ」もよく読んでから洗濯することが大切です。
また、洗剤の成分表示に「蛍光増白剤」と書かれています。この場合、洗濯には気を付けましょう。

ファクトリエではここを見て。

なお、ファクトリエの商品では、蛍光増白剤入り洗剤を使用可・不可についてこのような記載をしていますので、ご購入前、洗濯前にご確認ください。

1.衣類に付けられている「取り扱い注意タグ」
2.商品ページの「お手入れ」「アテンション」の欄
※全ての商品について記載されているわけではありませんのでご注意ください。

蛍光増白剤フリーの洗剤もおすすめ!

ファクトリエでは、生地の風合いの良さや色の美しさを保ち、長くご愛用いただきたいという想いから、「蛍光増白剤フリー」の洗剤をご用意しています。

蛍光増白剤による色あせを避けたい方は、このような洗剤を選ぶことをお勧めします。

■海をまもる洗剤
¥1,980(税込)
■蛍光増白剤、石油系界面活性剤、合成香料、リン、着色料、漂白剤は無配合

■洗剤として「洗浄力」が高い

■肌の安全性テスト済。赤ちゃんの衣類にも使える「安心」

■1回30円。一般的な洗剤+柔軟剤よりも「安い」

■この洗剤を使うことで、環境をよくすることにもつながる

気になる方は下記ボタンからご覧ください。
便利な蛍光増白剤入り洗剤ですが、正しい知識を持ってお使いいただき、お気に入りの洋服を長くご愛用くださいね。
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小林 正樹
お笑い担当としてファクトリエに笑いを届けています。メルマガや商品ページの文章作り、熊本本店の店長でもあります!熊本にいるからこそ九州の工場さんに会いに行って直接お話を聞いたり、現場からしか伝えられない熱さをお届けしています!