79歳でTAKEO KIKUCHIデザイナー菊池武夫さんに学ぶ感性の育て方
山田 敏夫
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山田 敏夫
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小林 正樹
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2020年10月13日(火)の深夜、サッカー日本代表がコートジボワールに勝利したのを見ていて、ふと2年前のワールドカップ2018のコロンビア戦のことを思い出しました。
菊池武夫ではなく、「TAKEO KIKUCHI」と表記した方が馴染み深いかもしれません。このアルファベットを見てピンとこない人はいないですよね。日本のメンズファッション界の第一人者である菊池さんは、当時79歳。私の倍以上の年齢なのですが、とてもそうは思えない若さとエネルギーがあり、サッカーに関しても私たち以上に詳しい知識をお持ちでした。
人を突き動かすのではない
もともと由緒ある家柄に生まれた菊池さんは、逆境を跳ね返す形でアクションを起こしてきたわけではありません。私はこれまで、欲深い人は自分の境遇にコンプレックスを持っているというイメージをなんとなく持っていました。W杯に絡めて言うと、貧しい家庭に生まれた少年が自分の未来を変えたいと強く願い、飢えたようにサッカーに打ち込む。こういった反骨心が成功につながるケースもありますが、人の欲は必ずしもハングリー精神だけから生まれるわけではないようです。
その裏にあるものとは?
菊池さんの原動力となっているもの。
それは「好奇心」です。
ファッションに限ることなく、色々な方面にアンテナを張っていらっしゃることが会話の端々から伺えます。サッカーの情報に関しても、アンテナが敏感にキャッチしているのでしょう。
フィルターをかけずに様々な情報を取り入れようと、自宅から会社までは歩いて通勤されているそう。まだ見ぬ景色と出会うために、片道15kmのルートは毎回変えているとのことです。
「自分をワクワクさせるものと出会いたい」という好奇心を持ち、能動的にアンテナを張り、心が揺さぶられることを楽しむ。こうして感性を育て続けているからこそ、今も現役のデザイナーとして多くの人たちに刺さる洋服を生み出せるのです。
感性は育てられる
日々いろんな方々と出会いますので、またこんな感じで学んだことをお伝えしていければと思います。