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“座る”を快適にするパンツ(デサント村岡工場)

<開発ストーリー>
デサント村岡工場×ファクトリエ
日本初!“座る”を快適にする
パンツ
~プロ仕様で日常を豊かに~
デサント村岡工場とは・・・
鳥取空港から車で1時間半ほど行くと、兵庫県の但馬地方につきます。但馬牛が有名な地域ですが、ここには日本のスポーツメーカー(株)デサントの100%子会社、デサントアパレル(株)の村岡工場(兵庫県香美町)があります。

1966年12月に設立された、野球ユニフォームに特化した工場。プロ野球のオリックスや広島東洋カープ、社会人野球(都市対抗では50%以上のシェア)御用達のユニフォーム工場です。ほとんどがチームからの注文を受けてから生産するというオーダーメイドで、機械による自動生産ではなく、生地の裁断から縫製、検査までを一貫して熟練度の高い職人が手掛けています。
商品開発のきっかけ
大谷翔平選手が愛用していることでも有名な「デサント」ですが、その使いやすさを調べたところ、「3Dパターン」という独自技術と縫製技術がそれを担っていることを知りました。しかも、日本国内で作っているそうなんです!
国内生産3%に期待されること
現在、国内自社工場での生産量はデサントが日本で販売している商品の全体の3%ほど。すべてオーダーメードのため、一日に作られるのは数十着。プロの野球選手から「ヒップ」「太もも」「膝」「ふくらはぎ」「裾まわり」をヒアリングし、短納期でひとりひとりの体型に合わせてパターンを設計し、オーダーメイドで作っています。もちろん、選手の体型が変われば、作り直しているそうです。
とくに高校野球などは地方の優勝校が決まってから甲子園まで時間がないため、納期が極めて短い。選手それぞれの体型に合わせるためにロットも重ならず、国内生産でなければ対応できません。
動きやすさを作り出す、独自の3Dパターン
(左:中村さん)
「バッターボックスに立った時、守備で腰を下げた時、常にストレスがないようにしたい」そう語るのは、パターンのグレーディングを長年手掛けられてきた中村さん。選手ひとりひとりの体型に合わせたユニフォームを作るための3Dパターンをデータとして落とし、理想的な黄金比率によって立体的に仕上げていきます。裁断や縫製がしやすいよう、理想と現実をつなぐ役目を果たしています。
独自の機械と、絶妙なミシン技術
パターン室を抜けて、縫製場へ。たくさんのミシンが並び、針の大きさや糸調子や色が異なるさまざまなミシンが音を立てていました。80年に一人のオペレーターが複数のミシンに移動しながら立って多工程を縫製する「1枚流し」の生産方法を確立しました。現在も生産効率アップのため、保全リーダーの岩根さんを中心に機器やラインの改善が進んでいます。
(中央:岩根さん)
柔らかく伸縮性のある生地を前に、ミシンに向かう職人の作業を見ると真っすぐ、素早く縫われていきます。縫製後に見ると、肩口や袖などが自然と選手の体に合うように立体的に仕上げに。力の入れ加減、糸の調子、それらのバランスをとりながら、どのように縫い合わせれば自然と選手の体形に合うように仕上がるのか、ミシンと長年向き合って得た経験のなせる技です。
「選手の体型は一人ひとり大きく異なり、ユニフォームによって成績も変わってくるはず。良いパフォーマンスがでるように願いながら縫っています」。工場の近所で暮らし、30年以上働くベテランの石原松子さんはおっしゃいます。
(30年以上働く、ベテランの石原松子さん)
ユニフォームが縫い上がっても終わりではない。工場長代理の井上さんによる厳しいチェックがあります。縫い目のゆがみ、縫製の乱れなど直しが必要な場所に赤い札を付け、赤い札が付いたユニホームはもう一度、その部分をほどくなどして縫製をやり直すことになります。
ファクトリエとの新しいチャレンジ
開発テーマは「プロ仕様で日常を豊かに!」
初回の打ち合わせから「プロ仕様を日常使いに活かす!徹底した商品開発」をコンセプトに熱い議論を交わしました。 デサントの国内工場の持つこの技術を最大に活かせられ、お客様に喜んでもらえる。そんな商品を作りたい!そんな想いのもとなんどもMtgを重ねていきました。 デサントの国内工場が持つ多岐にわたる強みと、お客様たちが日常で困っていそうな課題を元に、様々なアイディアが生まれました。 そんな中でたどり着いたのが、今回のパンツのコンセプトでした。
「座る」を快適にするという
日本初のコンセプトに
・デサントが長年かけて蓄積してきたプロスポーツプレイヤー向け技術(そのスポーツごとの課題を解決してきた)。これこそ他社には真似できないものではないか。
・日本は一番座る時間の多い国民。
・その時間をMede in JAPANの技術でもっと快適にできれば、日常が豊かになるのでは!?
・デサントの持つ野球向けパンツの3Dパターンは、「座る姿勢」にも応用できるのではないか?

これで開発コンセプトが決定しました。
「座る」を快適にすることを第一番にあげたパンツなど、日本初。
デサント村岡工場とファクトリエならでは、と言えます。
ただ、ここからも試行錯誤の連続でした。
開発までの道のり
~簡単ではない、
プロ仕様から日常使用への展開~
開発までには、多くの試行錯誤がありました。

STEP1)生地選び
生地の特徴としては、布帛素材にも関わらずストレッチ性のある素材でかつ軽量な素材を選びました。通常、布帛素材はストレッチうたいにくい素材ですが、縦方向にも横方向にもストレッチ性があるのがポイントです。また軽量性を重視したことで、軽やかなはき心地を実現しています。

STEP2)ファーストサンプル
野球ユニフォームの3Dパターンをもとに、今回選んだ生地で1stSampleを作成。
見た瞬間、その特徴ある縫製にファクトリエメンバーは驚きました。立体感のあるパターンはまさに3D。いよいよ試着してみると、確かにはき心地は良かったのですが野球のパターンを基にしているため、スポーツ感が強かったのと、一般の私たちにはお尻から太ももにかけてが緩かったりしました。
ビジネスでも使うことが前提なので、もっとチノのようなスタイリッシュさのあるシルエットが欲しい。ということで、ここをもう少し絞って、ここをこうして・・・などの意見交換をし次の段階へ入りました。

STEP3)セカンドサンプル
ファーストサンプルの意見を持ち帰ってから、デサント内で3Dパターンのプロも交えながらなんども修正が繰り返されました。ビジネスシーンでも見映えする細身のシルエットと、座った時のパンツから受けるストレスを軽減して快適にするパターン。相反する要求に、試行錯誤を繰り返してていきました。そして完成したセカンドサンプル。
履いた瞬間、「あ、綺麗になった!」そんな言葉が口をつきます。ただ、これでも終わりません。裾の長さ、縫製の肌あたり、あとちょっとのシルエット修正。それを話し合って、いよいよ最終サンプル作成に。

いよいよ完成!!
ついに両者で納得のできるものが完成。社内でいろんな人が試し穿きをしましたが、全員が全員、その穿き心地に驚きを隠せない様子。
「なにこれ!座っても超ラク!!感じたことがないラクさ!」
「普通に綺麗なパンツ。このシルエットでこのはき心地は驚き!」
「むしろ今までパンツから受けていたストレスに気が付いた!」
これは狙った通りの嬉しい反応です。

いよいよパターンが決定。もちろんそれは思い描いていた快適性とシルエットを両立した、まさにビジネスマン向けの「“座る”を快適にするパンツ」でした。そこで量産を目前に、ファクトリエ代表の山田がデサント村岡工場を訪問してきました。
デサント村岡工場訪問
~「新しいチャレンジは楽しい!」
産みの苦しみとやりがい~
(中央:林工場長(取材当時) 右:井上工場長代理)
縫製工程を回りながら説明してくださったのは、デサント村岡工場の井上工場長代理。
「ユニフォームと普段着では求められることが異なる。ユニフォームは耐久性が大事ですが、普段着は風合いや見栄えが重要なので難しい。糸の細さ、ステッチの細かさで、見た目の風合いが変わるから」と工場長の井上さんが苦笑いされていました。これまでは、3cmに18針とステッチが決まっていましたが、もっと細かくしないと目立つため、何度も改善しているそうです。
そのためには、ひと手間かけることが重要。パターン技術から、アイロン、縫製まで生地のツレ(パッカリング)を少なくするために、シワと縮みを考えながら作っています。それでも、産みの苦しみの一方で「新しいチャレンジは楽しい」と、井上さんは笑顔で語っていました。プロスポーツ仕様を普段着(オフィスカジュアル)にも!という新しいチャレンジは学びが多く、みなで議論できるのがやりがいと笑顔でおっしゃっていたのが印象的でした。
  • ITEM
    商品ページ
Factelier by DESCENTE MURAOKA
“座る”を快適にするパンツ/ブラック
¥ 19,800 (税抜)
Factelier by DESCENTE MURAOKA
“座る”を快適にするパンツ/ネイビー
¥ 19,800 (税抜)