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> 基本のお手入れ 本革のお手入れ篇
基本のお手入れ 本革のお手入れ篇
本革のお手入れ篇
基本のお手入れ
本革製品のケアと保管方法
買ったばかりのまっさらな本革製品を前にすると、汚したくない、傷つけたくないと、気負ってしまうかもしれません。そんな方におすすめなのが日々のお手入れです。
本革には汚れも傷も付きますが、使うほどに味わいに変わります。この経年変化こそが本革製品の楽しみであり、人工的な素材にはない魅力です。
ずっとキレイに使いたい人、革の変化や風合いを楽しみたい人、それぞれに合わせた本革製品のケアをご紹介します。使うというよりも「育てる」または「磨く」。持ち主の個性と響き合う本革の変化を、日々のケアを通してぜひ楽しんでください。
1.防水ケアで水や汚れを防ぐ
本革の大敵、それは雨などの水分。お気に入りの本革製品にシミが付くことは避けたいですよね。そこで、本革製品の美しさを長く保つための防水ケアをご紹介します。
・ずっとキレイに使いたい方
革製品をできるだけキレイな状態で使いたいという方、また、白や淡い色の汚れが目立ちやすい色を購入された方は、購入後すぐの防水ケアがおすすめです。
・本革の変化を味わいたい方
本革製品の醍醐味、革の経年変化を楽しみたいという方は、お天気や使用シーンに合わせて最低限の防水ケアを施してください。
<防水ケアの方法>
①革の表面を軽く乾拭きする
目の詰まった柔らかな布で革の表面の汚れやほこりを乾拭きします。着なくなったTシャツ生地を切って使うと便利です。ある程度使い込んでいる場合には、縫い目や底など細かな部分の汚れもしっかり落とします。
②防水スプレーは必ず屋外で!
屋外の換気のいい場所で防水スプレーをかけます。最初は鞄の底など目立たない場所で試してください。鞄から30センチほど離して、均等にまんべんなく噴射します。うっすら濡れたように表面が変化すればOK。風通しの良い日陰でしばらく置きます。
③仕上げの乾拭き
革の表面がしっかりと乾いたら、柔らかな布の乾拭きで仕上げます。はじめての防水ケアで防水効果が心配な場合には、鞄の底など見えない部分で水滴を弾くかどうか試してみてください。
※防水効果は徐々に薄れます。革製品の使用頻度やシーンに合わせた定期的な防水ケアをおすすめします。防水ケアを施していても革に水は大敵。水分がかかった場合にはすぐに拭き取りましょう。また、大雨の予報がある場合には、カビや型くずれの原因となるため革製品の使用は控えましょう。
2.キレイを保つ、日々のケア
<日々できること、したいこと>
①乾拭きでほこりを取る
本革製品は大切に使うほどいい風合いに変化します。雨に濡れたり汚れたりした時はもちろんですが、乾拭きを日々のケアに。汚れをとって革に休息を与えてあげましょう。
※防水レザーなど、本革の加工方法によって経年変化しにくい本革もあります。購入時に素材の特徴を確認してください。
②負担をかけない使い方、置き方を
本革製品は使うほどに革が柔らかく変化します。使い方がそのまま形に表れるため、革に負担をかけない使い方や置き方を心がけたいものです。
・ブリーフケースやトートバッグ、ハンドバッグなどハンドルがあるものは、なるべく鞄本体やハンドルを立てた状態で置く。
・バッグパックは、壁に立て掛ける、または背面を下にして置く。
・ショルダーバッグは、ショルダーにクセがつかないようにコンパクトにまとめて置く。
※重く大量の荷物を入れたままの状態で長期間使用すると変形の原因になります。革に負担をかけない適量を心がけましょう。
3.時々行なう特別な手入れ
<本格的なケアの方法>
・クリーナーで汚れを取る
目立つような汚れが付いてしまった時には、本革専用のクリーナーを使ったケアで汚れを落とします。
・オイルケアで保湿をする
革の特性や使用頻度によって多少異なりますが、本革には定期的な保湿が必要です。
<実際のケアの手順>
①乾拭きとブラッシング
日々のお手入れと同じく、柔らかな布で乾拭きをして革製品についた汚れやほこりを落とします。縫い目や角や端の部分にたまったほこりは、優しくブラッシングして落としましょう。(馬毛など本革専用のブラシ推奨)
②クリーナーで汚れ落とし
本革専用のクリーナー(本革の種類に合わせる)を使います。布にクリーナー液を数滴付けて汚れた部分を軽く叩きます。“こする”のではなく、とんとんと“軽く叩く”ように汚れを落とすイメージです。色落ちや汚れを広げる原因になるためこするのは厳禁です。
軽い汚れには消しゴム状のクリーナーも使えますが、こするタイプのクリーナーは革との相性をよく確認してから使用してください。
③革の乾きにオイルを補充
本革に合わせたオイルを選びます。布にオイルを少量取り、円を描くように全体に馴染ませます。製品のサイズに合わせてオイルの量を調整してください。オイルは、ごく少量を“薄く軽く”をポイントに。付け過ぎはシミや色落ちの原因になります。
※クリーナーもオイルも、鞄の底や端など目立たない場所で試してから慎重に使いましょう。
④休ませながら乾かす
乾くまで数時間。日陰の風通しのいい場所に置き休ませます。
⑤仕上げの乾拭き
クリーナーやオイルが乾いたら、仕上げの乾拭きです。柔らかなキレイな布で優しく磨き上げます。
4.長期の保管は慎重に
季節なシーンに合わせて楽しみたい本革製品。長期で保管する場合には、カビや型くずれに気をつけて慎重にしまいましょう。
<長期保管のポイント>
①中身をすべて出す
鞄や小物の中身をすべて出します。変わりに新聞紙やタオルを丸めて詰めることで、湿気や型くずれを防ぐことができます。
②汚れを落とす
乾拭きやブラッシングで、ほこりなどの汚れを落とします。
③保管用の袋に入れる
布や不織布などの袋に入れて保管します。(ビニールなど変質するような素材は避けます)購入時に入っていた袋を保管しておくと便利です。
④置き方に要注意
型くずれや痕がつきやすい本革製品は、縦置きが基本です。(デザインによって負担の少ない置き方にします)ハンドルは痕がつかないように伸ばした状態がベストです。
※防虫剤や乾燥剤について
湿度が高い環境などで乾燥剤や防虫剤を使う場合には、鞄に直接ふれないように気をつけます。特にゼリー状の乾燥剤は要注意。時々保管状況を確認して革に変化がないか確認しましょう。
※時々は風を通しましょう
長期間の保管といっても入れっぱなしはNGです。衣替えの季節など、定期的に革の状態を確認して風を通してあげましょう。
日々のお手入れから、特別なお手入れまでご紹介しました。天然の素材である本革製品のケアは言ってみれば私たちのスキンケアと同じ。基本のケアは簡単です。お使いの本革の特徴(鞣しや染色などの加工状態)にさえ気をつければ、それほどデリケートに扱う必要はありません。
愛情を込めてじっくりと。天然素材のもつストーリーに思いを巡らせながら、「育てる」ように長く愛用いただけたら嬉しいです。
<注意点のおさらい>
・雨や汚れにはこまめな防水ケアを。
・防水スプレーは必ず屋外で!
・キレイで柔らかな布を使います。
・乾拭きとブラッシングを日々のケアに。
・オイルやクリーナーは見えない場所で試す!
・置き方と保管は型くずれに要注意!
・風を通してカビを防ぎましょう。
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本革には汚れも傷も付きますが、使うほどに味わいに変わります。この経年変化こそが本革製品の楽しみであり、人工的な素材にはない魅力です。
ずっとキレイに使いたい人、革の変化や風合いを楽しみたい人、それぞれに合わせた本革製品のケアをご紹介します。使うというよりも「育てる」または「磨く」。持ち主の個性と響き合う本革の変化を、日々のケアを通してぜひ楽しんでください。
・ずっとキレイに使いたい方
革製品をできるだけキレイな状態で使いたいという方、また、白や淡い色の汚れが目立ちやすい色を購入された方は、購入後すぐの防水ケアがおすすめです。・本革の変化を味わいたい方
本革製品の醍醐味、革の経年変化を楽しみたいという方は、お天気や使用シーンに合わせて最低限の防水ケアを施してください。<防水ケアの方法>
①革の表面を軽く乾拭きする
目の詰まった柔らかな布で革の表面の汚れやほこりを乾拭きします。着なくなったTシャツ生地を切って使うと便利です。ある程度使い込んでいる場合には、縫い目や底など細かな部分の汚れもしっかり落とします。②防水スプレーは必ず屋外で!
屋外の換気のいい場所で防水スプレーをかけます。最初は鞄の底など目立たない場所で試してください。鞄から30センチほど離して、均等にまんべんなく噴射します。うっすら濡れたように表面が変化すればOK。風通しの良い日陰でしばらく置きます。③仕上げの乾拭き
革の表面がしっかりと乾いたら、柔らかな布の乾拭きで仕上げます。はじめての防水ケアで防水効果が心配な場合には、鞄の底など見えない部分で水滴を弾くかどうか試してみてください。※防水効果は徐々に薄れます。革製品の使用頻度やシーンに合わせた定期的な防水ケアをおすすめします。防水ケアを施していても革に水は大敵。水分がかかった場合にはすぐに拭き取りましょう。また、大雨の予報がある場合には、カビや型くずれの原因となるため革製品の使用は控えましょう。
<日々できること、したいこと>
①乾拭きでほこりを取る
本革製品は大切に使うほどいい風合いに変化します。雨に濡れたり汚れたりした時はもちろんですが、乾拭きを日々のケアに。汚れをとって革に休息を与えてあげましょう。※防水レザーなど、本革の加工方法によって経年変化しにくい本革もあります。購入時に素材の特徴を確認してください。
②負担をかけない使い方、置き方を
本革製品は使うほどに革が柔らかく変化します。使い方がそのまま形に表れるため、革に負担をかけない使い方や置き方を心がけたいものです。・ブリーフケースやトートバッグ、ハンドバッグなどハンドルがあるものは、なるべく鞄本体やハンドルを立てた状態で置く。
・バッグパックは、壁に立て掛ける、または背面を下にして置く。
・ショルダーバッグは、ショルダーにクセがつかないようにコンパクトにまとめて置く。
※重く大量の荷物を入れたままの状態で長期間使用すると変形の原因になります。革に負担をかけない適量を心がけましょう。
<本格的なケアの方法>
・クリーナーで汚れを取る
目立つような汚れが付いてしまった時には、本革専用のクリーナーを使ったケアで汚れを落とします。・オイルケアで保湿をする
革の特性や使用頻度によって多少異なりますが、本革には定期的な保湿が必要です。<実際のケアの手順>
①乾拭きとブラッシング
日々のお手入れと同じく、柔らかな布で乾拭きをして革製品についた汚れやほこりを落とします。縫い目や角や端の部分にたまったほこりは、優しくブラッシングして落としましょう。(馬毛など本革専用のブラシ推奨)②クリーナーで汚れ落とし
本革専用のクリーナー(本革の種類に合わせる)を使います。布にクリーナー液を数滴付けて汚れた部分を軽く叩きます。“こする”のではなく、とんとんと“軽く叩く”ように汚れを落とすイメージです。色落ちや汚れを広げる原因になるためこするのは厳禁です。軽い汚れには消しゴム状のクリーナーも使えますが、こするタイプのクリーナーは革との相性をよく確認してから使用してください。
③革の乾きにオイルを補充
本革に合わせたオイルを選びます。布にオイルを少量取り、円を描くように全体に馴染ませます。製品のサイズに合わせてオイルの量を調整してください。オイルは、ごく少量を“薄く軽く”をポイントに。付け過ぎはシミや色落ちの原因になります。※クリーナーもオイルも、鞄の底や端など目立たない場所で試してから慎重に使いましょう。
④休ませながら乾かす
乾くまで数時間。日陰の風通しのいい場所に置き休ませます。⑤仕上げの乾拭き
クリーナーやオイルが乾いたら、仕上げの乾拭きです。柔らかなキレイな布で優しく磨き上げます。<長期保管のポイント>
①中身をすべて出す
鞄や小物の中身をすべて出します。変わりに新聞紙やタオルを丸めて詰めることで、湿気や型くずれを防ぐことができます。②汚れを落とす
乾拭きやブラッシングで、ほこりなどの汚れを落とします。③保管用の袋に入れる
布や不織布などの袋に入れて保管します。(ビニールなど変質するような素材は避けます)購入時に入っていた袋を保管しておくと便利です。④置き方に要注意
型くずれや痕がつきやすい本革製品は、縦置きが基本です。(デザインによって負担の少ない置き方にします)ハンドルは痕がつかないように伸ばした状態がベストです。湿度が高い環境などで乾燥剤や防虫剤を使う場合には、鞄に直接ふれないように気をつけます。特にゼリー状の乾燥剤は要注意。時々保管状況を確認して革に変化がないか確認しましょう。
※時々は風を通しましょう
長期間の保管といっても入れっぱなしはNGです。衣替えの季節など、定期的に革の状態を確認して風を通してあげましょう。
愛情を込めてじっくりと。天然素材のもつストーリーに思いを巡らせながら、「育てる」ように長く愛用いただけたら嬉しいです。
・雨や汚れにはこまめな防水ケアを。
・防水スプレーは必ず屋外で!
・キレイで柔らかな布を使います。
・乾拭きとブラッシングを日々のケアに。
・オイルやクリーナーは見えない場所で試す!
・置き方と保管は型くずれに要注意!
・風を通してカビを防ぎましょう。