FACTORY
ファクトリエ初のヘアケア商品を作るのは、福岡県遠賀郡芦屋町にあるパルセイユ株式会社。工場の敷地にまで波音がとどく海辺の町です。
芦屋町の畑作地帯で栽培され、特産品とされているのが、赤紫蘇。実は赤紫蘇には、保湿や抗菌に効果的な有効成分がたっぷりと含まれています。
パルセイユ株式会社の代表を務める金井さんは、赤紫蘇を取り入れた商品開発を考案し、地元のあたか農園に完全無農薬での栽培を依頼しました。今回ファクトリエが提供するシャンプーとトリートメントにも、あたか農園が栽培する完全無農薬の赤紫蘇が含まれています。
従来、エキスを抽出する際には溶媒などの薬品が使われるのですが、パルセイユ株式会社は原料に熱や水を加えない独自の製法を開発。この“低温真空抽出法”を用いることで、完全無農薬の赤紫蘇から良質で濃厚なエキスを取り出すことに成功しました。
「身土不二」「地産地消」の考えから、赤紫蘇以外の原料にも可能な限り地元の植物を使用。植物は、有機JAS認定を受けた自社農園と、信頼の置ける提携先農家が無農薬で育てたものです。これらの原料にも“低温真空抽出法”を用いており、本来植物が持っている酵素やミネラル、ビタミンなどの成分を高い純度で取り出しています。
畑一面に広がる深い赤紫蘇色をした赤紫蘇の葉。「紫蘇には抗菌力や防腐力があります」紫蘇の蘇はよみがえると書くでしょう。昔の人はこの際成長力を知っていたはずです。精油も取れて香りもある。紫蘇は和製ハーブなんですよ。
商品の原料は、自然由来100%。石油由来成分、添加物、合成香料、色素、農薬、防腐剤などは使用せず、原料のキャリーオーバーも認めていません。キャリオーバーとは、厳密には原料に含まれるものの、微量であることから表示が免除される添加物のこと。パルセイユ株式会社がつくっているのは、薬事法で表示義務のないキャリーオーバー成分や品質安定剤などを一切含まない、完全無添加の商品です。
この商品ができるまでには試行錯誤がありましたが、数々の壁を乗り越えられたのは、金井さんの強い想いがあったからこそ。「若い頃から肌荒れに悩まされていましたが、肌につけるものを化学物質を含まない無添加商品に変えたことで調子が改善しました。もしも完全無添加の“夢の商品”をつくることができたなら、私と同じような悩みを持った人たちの一助になれると思ったのです」と金井さんは語ります。
石鹸の熟成庫に並ぶ木製の棚。ここでは紀元前から伝わる製法で石鹸が作られています。波動スピーカーから流れるクラシックを聴きながら、石鹸たちは60日間かけて熟成。また、工場の隣にはショップ兼レストランも併設。料理の食材も工場の畑で採れた有機野菜が使われています。いま現在、畑の拡大とともにお客様に自然に触れてもらうプライベートゾーンの整備を計画しています。
人の肌を想う商品をつくるためには、世界のことを想うべきだと金井さんは考えており、動物実験は一切行っていません。本来、工場禁止区域である海辺で例外的に製造が許可されているのは、汚染物質を排出しない工場として認定を受けているからです。
オーガニックという言葉が一人歩きし、「何が正しくて、何が安全で、何が安心なのか」の基準が曖昧になっている今、パルセイユ株式会社は、正しさと安全と安心を愚直なまでに追求しています。社会的課題を抜本から解決するためには、実直なものづくりを土台に据えるべきなのだと、今回の取り組みを通じて感じました。
もちろん、商品自体が素晴らしいことは言うまでもありません。赤紫蘇の香りがほんのりと漂うシャンプーとトリートメントによって、一人でも多くの方たちのライフスタイルが豊かになることを願っています。
海と緑。神聖な空気が流れる土地に導かれるようにたどり着いた金井さん。古来の製法に習い、人と自然にやさしい製品づくりを目指されています。
「石鹸の製法を紀元前の原点から。」一人の研究者のこの想いにより生まれたコスメブランド<パルセイユ>地元福岡県芦屋町の自然の恵みをふんだんに使い、良質な植物が持つ本来の酵素・ビタミン・ミネラルなどをそのまま活かした、独自の製法により製品づくりをおこなっています。今後も<パルセイユ>は多様化する顧客ニーズへの柔軟な対応を図り、コスメティクスだけでなく、食やライフスタイルをご提案する総合BIOブランドとして成長し続けます。
福岡県遠賀郡芦屋町大字山鹿808-6