FACTORY
創業50年を超える家業を辞め、平成7年に作ったのが現在の工場です。両親は自分の作ったものをお客様へ直接販売したいとの思いから、工場の横にお店も併設。現在はお店としての営業は行っていませんが、いつか自分たちのブランドを作り、また地元の町を活性化したいと思っています。ニットは親戚を含め、みな生業としており、まさに家業ともいえるものですね。
新潟県五泉市は国内最大のニット産地と言われています。市内だけでも、ニット工業協同組合に加盟している工場は30ほどあり、多くの関連工場と一緒に仕事をしています。今回のようにオリジナルで生地を作り、高級感のある風合いを出すため、近くにある地元の生地の加工現場(マルヤ整理工場)にもお願いしました。五泉は最盛期には売上800億あったものが、現在は100億を切っている状況です。仕事を受けても、できない部分は協力し、チームワークを持って五泉ブランドとして発信していきたいと思っています。
工場が常に持っている固定観念は、「良いものを作れば売れる」ということ。私たち自身、これまで自社ブランドを作って販売、卸をしようと回りましたが、小売店は既に決まったメーカーとの取引が決まっておりそこに割って入るのは難しかったのです。売上ベースでは営業活動の忙しさの割に見合わず、採算が取れませんでした。そこで、モダンベーシックをテーマとしてお客様から評価を受けているファクトリエと組めればと思いました。
その日の暑さ、寒さによって着脱可能で常に手元に置いてもらえるのがカーディガン。これまでニット産地に住みながら、自社ブランドとしてどのようなニット製品を作ろうかと考えた結果、たどりついたのがカーディガンでした。今回、ファクトリエ用にオリジナルで作った素材はテンセル素材によって光沢感、ツヤが入り、そこにカシミヤ9%、ナイロン8%、ポリウレタンが入ることで素材として高級感、着心地が全く異なります。また、付属品にも高級貝ボタンを使用することで知性を感じさせる「穏やかな気品」と、抜け感のある「カジュアルさ」が共存した、これからの季節に最適な一着ができたと思っています。
平成7年ニット産業が地場産業である五泉市寺沢にて会社設立
主にレディースニットの企画・製造・販売を一貫して行う
平成17年大手アパレルにて自社ブランド展開を開始
平成23年専属デザイナーと契約、新ブランド開発に着手
平成24年新ブランド corcaelo発表
新潟県五泉市寺沢 4-2-6